テクノロジー

LOOPで見えた1型糖尿病治療の明るい未来(2)

今回は、LOOP利用のために必要なものと作業をご紹介しましょう。

必要なものはこちらです。

<ハードウェア>

  • インスリンポンプ
  • CGM
  • iPhone(iPod Touchも可)
  • MacのPC
  • Riley Link(前回記事参照)

<その他>

  • Xcode(MacのPCにダウンロードする無料ソフト。アプリ作成に使う)
  • Apple Developer Account(アプリ作成の必要なアカウント、米国だと年間$99)

それぞれについて、こまかい要件(例えばiPhoneの対応機種とか)がありますが、オフィシャルサイトにしっかり記載されています。

なぜ、これだけ色々必要なのかというと、LOOPの司令塔であるアプリを、自分で作る必要があるから。そう、アプリはApple Storeで買えないんです。

これはおそらく、LOOPが当局の許認可なく、ポンプやCGMメーカーのお墨付きもないツールであり、自己責任で使うべきものだからでしょう。アプリを作って提供してしまうと、そこに責任が生じうるわけですから。

ただし、作ると行っても、「設計図」(コード)は、用意されているものをダウンロードして読み込むだけなので、指示に従ってXcodeを操作していくだけです。

ある程度英語を読めて、PCを使い慣れている人なら、さほど難しくはありません。私は元々Macユーザーで、アプリ開発にも興味を持っていたので、それほど苦労せず、アプリを作れました。

但し、使っていたMacが古くて対応していなかったので、買い替えたため、(新しいMacをゲットしたのは嬉しかったものの)ちょっと出費が嵩みました。

なお、弱点として、作成したアプリは1年間しか使えず、1年後また作り直す必要があります。なので、上記のApple Developer Accountを維持し続けないといけないわけです。いわばランニングコストとして、日本円で一万円強を払い続ける必要があります。

さて、LOOPのハード、ソフト環境に加えて重要なのは、医師の理解です。

米国でT1Dの患者家族に聞く限り、LOOPに対して(自己責任という前提で)寛容な医師が多い印象です。一方で、LOOPを使うなら、診察しないという医師の話も聞きました。T1Dには定期的な専門医の診察が必要であり、ここもしっかり押さえておきたいところ。

イチの場合は、先生がむしろ興味を持って色々質問してくる位だったので、よかったです。

最後に、LOOP利用に決定的に重要なのは、LOOPを使うという意思です。前回記事記載の通り、オフィシャルではなく、リスクもあるもののなので、メリット・デメリットを踏まえて意思決定した人だけが使うべきものです。

なので、私は読者の方に、LOOPの利用をお勧めするわけではありません。そもそも米国での利用しているので、日本での利用可能性はわかりません(日本でもLOOPを利用されているという方のブログはいくつかありますね)。

LOOPを紹介するのは、そこにT1D治療の未来が詰まっており、LOOPなのか、それがオフィシャル化された別のものなのか、わかりませんが、その技術は、かならずや日本を含めた世界に広まっていくだろうと思うからです。

さて、次回最終回は、LOOPがどのように有用なのか、その使い勝手をご紹介したいと思います。

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